亀さんは、驚くと首を甲羅の中に引っ込めてしまいますが、その時はどんな気持ちなんでしょうか?
もちろん、びっくりしているんだと思います。
ところが、その行為の最中に、いちいち「今この瞬間、危険だから大事な頭部を甲羅の中に入れて防護しよう」などと筋道立てて考えているとは思えません。驚いた時点で、有無を言わず、自動的に頭が甲羅の中に引っ込むような仕組みになっているんでしょう。
思い出すのは2011年3月11日。大きな揺れのあと、数時間、首や肩に違和感を個人的に感じたのは、地震の最中、自分の肉体が懸命に防御体勢に入っていたからでしょう。
さらに、突発的な出来事でなくても、恒常的に恐怖、驚き、警戒心といった感情に囚われているような人でも、肉体がそれに準じた反応を起こしていると思います。そして、困ったことに筋肉は収縮、伸展が日常的になされないと、日に日に強固に固まっていきます。こうして、首が凝った、肩が凝った状態が慢性化してしまうと考えます。
幾ばくかの警戒状態が慢性化し、それ相応の骨格が定着してしまうと、心理面でも同様に、デフォルト設定に変更が加わります。幾ばくか首が引っ込んだ状態、肩をすくめた状態、こうした身体状況を反映した心があなたの人格として成立していくのです。その変化が生じた人格に対して、周囲の人々は、「丸くなった。」「大人しくなった」「暗くなった」「思慮深くなった」…と各々の解釈を行うことになるのです。
0 コメント :
コメントを投稿