ストレッチの先にあるもの
顎関節症持ちの人間にとって、適切なストレッチができた時というのは、それはもう非常に心地のよいものです。顎関節症の場合、顎付近はもちろんのこと、その他の体の部位もおそらく歪みが生じているはずなので、こういったストレッチは繰り返しできれば一番良いですし、できることなら毎日の日課のように続けていきたいものです。
さらに理想を言うと、適切なストレッチができて、「ピーン」となったまさにその瞬間を通常の状態として姿勢でキープする。これが究極的な目標になるでしょう。ストレッチを行っていたとき自分の肩、首、腰、腕の位置は、どんな風になっていたか、普通に立っている状態や、座っている状態で再現を試みてみるといいでしょう。そうすると、ストレッチ時の状態をキープするために意識的に力を入れなくてはならない筋肉、逆に、力をもっと抜かなくてはいけない筋肉というのがだんだんとわかってきます。言い換えると、普段、力を入れすぎている箇所と、あまり力の入っていない(使うことができていない)箇所が見えてくるのです。
本来、人間誰しも、このようなことを意識する必要は全くないはずですが、現代社会では、体を動かす機会が減少し、極端な姿勢、偏った姿勢を長時間要求されるシーン(例:パソコン、デスクワーク)が多いため、頻繁に使われる体の部位とそうでない部位が極端に分かれて、本来あるべき位置に体のパーツが戻れなくなってしまうのではないかと思います。
最近気づいてきたことですが、このストレッチ時の状態をキープするというやり方を最も有効に活用できるのが、実は、寝る時です。寝ている時は無意識になりますし、自分の顎や体の状態を注意することができないので、就寝中は対策の難しい時間だなという思いが長いことありました。
しかし、寝る前にストレッチを行い、最終的に「ピン」となった心地よい状態そのままで眠りにつきます。つまり、寝る直前に体をセッティングします。そうすると、寝返りがなければ、という条件付きになりますが、もし、そのまま朝を迎えることができれば、体を正しくストレッチさせた姿勢を、なんと数時間もの間キープしたことになります。自分自身、ちょうど最近、この試みをやっていて、確かな手ごたえを感じています。
この時、寝る体勢は、ぜひ、仰向けにしてください。横向きは安定性がないので、寝返り等で、姿勢が崩れる確立が高いですし、うつ伏せ(個人的に好きですが…)は、患部の顎関節をダイレクトに押し付けることになるので、顎に負担がかかりやすくなってしまいます。
参考:仰向けでやるストレッチ
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