体から派生するうつ~心も体の一部~
精神面に異常をかかえている方々、いわゆるうつ病の方、それもどきの方が昨今増えているようです。年々増加を続けている自殺の原因も当然のようにトップはうつ病です。
うつはまさに心の病だ言われます。そのため対処としては、カウンセリングがなされたり、心を落ち着かせるために、精神安定剤が処方されたりしています。とはいえ、実際うつの症状になった方はわかると思うのですが、心はさることながら、体の方も非常にしんどいのです。そのしんどさと言えば、高熱を伴う風邪などとは、比較にならないレベルの深刻さだと思います。
私は顎関節症のタイトルでブログを書かせてもらっていますが、元々は原因不明の精神的、肉体的な異常に苦しめられていました。いわゆる、慢性疲労症候群だとか、うつ病だとかその辺に当てはめることができるような症状でした。そして、それと並行して、顎に違和感を覚える症状があったというだけのことでした。
ですから、当初は自分の不定愁訴と顎の違和感は完全に切り離して捉えていました。診察を依頼した数箇所でも、私の顎の違和感と全体的な不定愁訴を結び付けるような診断を行う者はいませんでした。
しかし、程なく私は自身の不定愁訴と顎の歪みの関連性に気付きました。そうして、ここまで顎関節症の改善を進めてきて、この上なく快く思えることは、口が開きやすくなったということよりも、精神面、肉体面の回復です。回復というよりむしろ進歩と言ってもいいでしょう。中でも特筆すべきは精神面での安定、充実、そして、体から湧き上がるエネルギーです。
自分のアプローチが全てのうつ病の方に有効というわけではないと思いますが、同じ時代を生き抜く者同士、一定割合のうつ病の方で、自分と類似した原因で症状が発生しているケースがあるだろうと考えているのです。
心が病む、気分が沈むといっても、それは脳が感じていることです。脳は我々の頭蓋骨の中に一つ納まっています。そして、その脳も他の体の器官と同様、栄養を補給しないと機能しません。だからたくさんの血管が通っています。そして、脳からの命令を体全身に行き渡らせるために、無数の神経も走っています。このように、脳(心)は人体を構成する主要な器官の一つだと捉えると、何らかの体の構造的なマイナス要因が脳の正常な機能を妨げるというケースが考えられると思います。人体の構造的な不具合が脳(心)に影響するということです。
それでは、うつの要因となっている人体の構造的な問題がなぜ、健康診断や医師の診察で突き止めることができないのでしょうか。
私が考えるのは、
①
単純に現代医学では人体の全ては把握できていない
ということと、
②
専門が細分化されすぎていて、原因が広範に及ぶ症状に対応しきれない
という2点です。
このように、診療機関に100%頼ることもできないうつ病の方々にとって、一番有効な対処法は、自分自身をしっかり見つめるということだと思います。どんな時(何をした時)に状態(気分)が良くて、どんな時(何をした時)状態(気分)が悪くなったか、これを粘り強く観察していきます。しんどいとは思いますが、続けていくうちに何らかのヒントが見えてくるのではないかと思うのです。私もこのやり方で、回復への足がかりをつかみました。
自分が感じていることを直に感じられるのは自分だけです。すなわち、自分の体の状態を一番わかってあげられるのはあなた自身です。
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