犯罪心理捜査の広告についてパート①
犯罪心理捜査の広告についてパート②
ここのところ数回に渡って触れてきた犯罪心理捜査(ドラマ)の広告について、自分が一番興味を抱いたのは、「目線が右上を向くと虚偽を示す」という部分です。
視線が右、あるいは、左を向くという仕草は、文字通り、「左を見たいから」、「右を見たいから」ということだけが目的ではないはずです。
そのことを私達は経験上、漠然と気付いています。
例えば、対面の相手が会話中、それとなく視線を横に向けたとして、それは真横に千円札が落ちているからではないし、真横に好みのタイプの異性がいるからでもない。やはり、何らかの心理状態を反映しているのではないだろうか。そう感じる人たちも少なくないと思います。
で、例の広告に示されている「目線が右上を向く=嘘」という解釈は、ちょいと短絡的すぎるだろう自分は思います。
それでも、目線が右上を向くという仕草自体は、何らかの脳の動きを反映しているに違いないとも考えています。
右脳、左脳の働きの違いに基づいて考察すると、右上に眼球が動くというのは、左脳が積極的に働いているということを意味するはずです。
左脳とは理論的思考の際に、中心的な役割を果たすと言われています。さらには、言語や計算も同様に左脳が中心的な担い手であると考えられています。となると、視線が右の方へ自然と流れてしまう瞬間というのは左脳が活発に作用している状態ではないかと個人的に考えています。
もう少し話を掘り下げると、左脳が担うのは、右側の「眼球」ではなく、右側の「視野」らしいのです。だからこそ、右側の視野をカバーしようとして、二つの眼球がともに、右側へ動いていくのです。
というわけで、視線が右上に動くということは、少なくとも左脳が活発に働いている。しかし、だからといって、必ずしも嘘を考えている、言っている、とは限らないのではないかと思います。こればかりは、ケースバイケースというか、嘘の種類、パターンによって、脳の使用部位も一律ではなくなるような気がします。
例えば、嘘を話すつもりではなくても、相手にとって聞き入られるにはどういう言い回し、表現をすればいいだろうか?と懸命に文章を理論的に組み立てていたら、その影響で、左脳が極端に働く=視線が右上に動くという現象が起こると考えられます。
もちろん、100%嘘はないと決め付けることもできません。例えば、「一つの嘘を、事実のどの部分に、より適確に組み込んでいこうか?」と思案していたとして、この場合もおそらく左脳が活発になり、視線が右側に寄ろうとするでしょう。
次に、右脳については、想像、直感、空間といった分野を司っていると言われています。そして、嘘の種類によっては、こうした要素がメインで働かなくてはならないケースもあるでしょう。
例えば、日本人の場合ありがちなケースだと思いますが、仲間内で「最近デビューした歌手の○○マジよくね!?」って話題が出て、みんな当たり前のようにその歌手を知っており、楽しそうな会話が始まってしまった。どうやら、その件について全く知らないのは、全5人中あなただけのようだ。
ここで、あなたは話題に置いていかれたくないがために、ついつい「いや、マジ半端なく良いね。」と言ってしまった。言ったからにはあなたは、知りもしないことをあれこれ勝手に想像して場を乗り切っていくしかない。こういう場合は、主に右脳(想像)がメインに働くはずです。あなたは、視線を左に流しつつ、懸命に話についていこうとしているかもしれません。
自分がなぜ、この目線の話題に興味が湧いたかというと、自分の中でも経験として、思い当たる節があるからです。私の場合は、特に、視線が右側へ動くケースについてです。
例えば、学生時代の試験中、ある用語が思い出せないが、もう一押しで浮かんできそうだ。そんな時、当然その用語を思い出そうとして、がんばって考えますが、そうすると自分の眼球がじりじりと右側へ寄っていくのです。下手すると顔ごと右側へ旋回していくような感覚まであり、学生ではなくなった今でも、その感じをぼんやり覚えています。
また、人から「例の件で、○○さんから何と言われました?」と尋ねられたとき、その言葉、場面を正確に思い出そうとする自分は「え~と…」等と言いながら、たいてい視線が右上に動いていってしまうのです。
用語やセリフを思い出そうとするとする場面では、言語、事実を司る左脳に刺激が強まり、それが視線の右上移動として表れていた。このように解釈できるのではないでしょうか。
長くなったので、そろそろ文を締めますが、ここでひとつクエスチョン。
右方向、左方向、眼球を動かしやすいのはどちらですか?
どちらも変わらなければそれはそれで良いのです。
ただ、よーーーく神経を尖らせて比較すると、右の方が余計に眼球が動く、またはその逆…と違いがあるかもしれません。視野にとらえる範囲の違いで比較してみるのもわかりやすいかもしれません。
違いがある場合は、
解釈右側、あるいは、左側どちらかを、偏って見つめる癖がある。と考えられます。
さらに
解釈普段の思考に極端な偏りがある。
つまり、右側に眼球が動きやすいとすれば、左脳系の思考に偏っている可能性ありです。
左脳に偏るとは…?事実(=過去)を考えることが多すぎないか?理屈っぽく考えることが多すぎないか?こうした思考の傾向を眼球の運動が反映しているのでは?と自分は何となく考えています。
上記の例のような思考の偏りを修正しようとした場合、二通りの対応策があるのではないかと思います。
まず単純に、理屈っぽく考える機会を減らす。→直感的に考え、行動する場面を作っていく。
そして、もう一つは、眼球を左側へ動かす機会を増やす。つまり、愛しい恋人には今度から自分の左側を歩くようお願いすればいいのです
「視線が右上を向くと嘘」…真か否か!?
1/26/2011
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