Blog: 顎関節症素人克服列伝 byのらうさぎ

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2010年8月14日土曜日

8/14/2010

ワンピース(漫画)読んでない方はごめんなさい!
でも、知ってる人も多いと思うので、今回はワンピースの話もさせてください。

つい先日、発売されたワンピース59巻。

おっと、あからさまなネタバレは控えたいので、遠回しに言うと、とにかく主人公のルフィに、とある不幸があったんです。
それで、一部の読者が「もう、見ていられない」と嘆く程、ルフィは絶望の底に突き落とされ、悲しみの極限状態で荒れ狂ってしまいます。
ルフィだからこそ、意外なリアクションとまではいかないけれど、それにしても、「アッパレな嘆き悲しみっぷりだなぁ…」と私は読みつつ思ったのです。

作者の尾田栄一郎さんが明らかにしているように、ルフィは作中、心の中で物事を考えることはありません。ルフィのセリフは必ず、「実際の発言」として描写がなされるのです。
それだけ、思ったことは躊躇なく口に出し、閃いたら即行動に移していくキャラクターだということです。それゆえ、突拍子もない行動をすることもあるし、逆に、その潔さが人々を惹きつける大きな魅力にもなっています。
これは、原作者がポリシーの一つとして考えているようです。

このルフィの性格、つまり、思ったことを即発言、実践に移すやり方は、心身に無理な負担をかけない生き様だと映ります。
人の「理性」は、あれこれ理由をつけて、自身の身体運動に制限を設けます。
例えば、「眠いな…」と本能的に感じる。でも、明日の試験勉強が全然済んでない!と理性が考えることによって、あなた(理性)は身体の本能的な感覚を抑えつけて、「眠いけど、(試験勉強をするため)起き続ける。」という行動を選びます。
で、ルフィだったら、この場面、きっと寝るでしょう。
ルフィはあらゆる行動で、理性を極力介さない。それが、作中で、心の中で物事を考えないという描写に表れているんだと思います。

「理性的に考える」というのは適量であればノープロブレムですが、あまりにその比重が偏ってくると脳の思考バランスが崩れるきっかけになるでしょう。さらに、自論ですが、思考面だけでなく体のバランスが崩れるきっかけにもなるでしょう。
体から信号を受け取ったり、体に指令を送ったりする脳の機能がおかしくなるのですから、当然肉体にも悪影響が及ぶのです。
そう考えると、理性的にあーだこーだ物を考え込まないルフィは、メンタル的に(ゆくゆくは身体全体も)非常に健康的な男だといえるでしょう。
まさしく、「うつ」とは最も程遠い男。それが、未来の海賊王を目指すモンキー・D・ルフィなのです。

ところが、「59巻」において、ルフィは精神的に相当いっちゃったんじゃないかexclamation&questionとツッコミたくなる方が多いのではないでしょうか?
その事件の直後とか…意識を取り戻した後とか…そうですね。確かに心身へのダメージは相当なものでしょう。
それでも、声を大にして言いたいのは、それでもルフィは「うつ病」の心配はないだろうということです。
もしかしたら、誤解をしている方がいるかもしれませんが、大きな精神的ショックを受ける=「うつ病」ではありません。
むしろ、大きなショックの後、どう身体が反応していくか…それが、うつ病という状態に入るかどうかの分岐点になるのです。
だから、59巻で、ルフィはおそらくは人生の中で最大のショックを経験し、心に深い深い傷を負うことになりましたが、「うつ病にはならないでしょう。」
それは彼の「悲しみ方」を見ているとわかります。

ルフィの59巻での「悲しみ方」に、うつ病を最大限予防するノウハウを私は感じ取ったからです。
「涙、叫び、崩れた表情」、悲痛という大きなストレスを余すことなく発散するために、体のあるゆる部分をフル作動させています。
人に大きな感情が生まれた時、声、表情、行動、いずれも変化させないと仮定すると、感情は膨大なストレス(緊張)として、その人の体内に停滞するでしょう。それを避けるために、人は感情に応じて、発言したり、顔の表情を変えることになるのです。
で、ルフィはというと、もうストレスは「一切体内に残さんぞ。」といわんばかりに、感情の塊をを搾り出すかのように気持ちを表現しています。

さらに、個人的に目を見張ったのが、ルフィが泣き叫ぶ最中に、積極的に(過激に)体を動かしている点です。
悲しいことがあると、人は落ち込みます。そして、体は萎縮して、丸まった姿勢になりやすいのです。そして、丸まった姿勢は内臓を普段以上に圧迫して、消化力減退、いわゆる「食事が手に付かない」という症状として表れます。
本能的に我々はそれを感じているので、「胸張っていこうや。」と言って人を励ますことは多いでしょう。
そして、悲しみのあまり塞ぎ込んでじっとしていると、運動不足により、関節の稼動範囲が狭まり、筋肉の運動量も少なくなっていきます。そして、筋肉の弛み、硬直が瞬く間に進み、体全体の血行が悪くなっていきます。
頭部に納まる脳も当然、栄養分を必要とする体の臓器ですから、血流が不足することで、動きが鈍ります。ボーっとして、気分がのらなくなるでしょう。

つまり、こうした全身の悪循環が始まるのを防ぐためにも、悲しみに端を発し、体が萎縮、硬直しないように、体を満遍なく運動させる、ストレッチさせることが重要なってくると思うのです。
ルフィはというと、大声で叫びながら、特に腕を十分に伸ばしているシーンが印象に残りました。腕を十分に伸ばしたり、回旋させることで、精神的ストレスで硬直しがちな肩や首の血行を良くし、行く行くは頭をすっきりさせるという効能を得ることもできるでしょう。
もちろん、ルフィ自身は、体の構造をあれこれ考えていたわけではなく、「本能」の赴くままに、悲しみに暮れていただけでしょうが、その悲しみの表現は、彼の心身の早期回復へ、力強い追い風になるだろうと思われます。

このように見てくると、「本能」ってかなり優秀なんですね。
例えば、自分は鳥の気持ちは知りませんが、相当な距離を決まった時期に移動する渡り鳥も、どうやら本能の赴くままに飛んでるだけなんですよね。
ところが、人は、後天的に色々な知識を得たり、理性に厳しく調教されることによって、本能の働きが鈍ってくる(蔑ろにされる)ことが間々あるのです。
そうして、その現象が極端になると、脳の働き、思考バランスが崩れてくる(=うつ症)危険性が出てくるでしょう。

ワンピースを知らない方も付き合っていただいて、ありがとうございました。
うつ病の予防、解消に興味が出てきたら、ルフィという男の生き様を覗いてみるのもいいかも?しれません。




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